俺は、何を見せられているのか?
これが、見終わった時の率直な感想だった。
直後に、思わず旧作を見始めたほどである。
今作の最大の見どころは、ジュドーの改造だろう。
見た事もない回路を、見た事のある回路に改造する事を、かわいそうと思う。
これにより今作は、ジュドーが自分の意思で、のび太達に協力していく事になる。
その心情の遍歴が、強く描かれる事になる。
…はずである。
回路を改造するのは良しとせず、見た目を変えるのは、どうだろうか?
ジュドーという名前があるのに、別の名前で呼ぶ。あだ名ではなく。
ジュドー、ジュドウ、ジュドオ、ジュド
ここら辺の言い間違いだけでも、嫌なものである。私もよく分からないので、耳に残ったジュドーという呼び方をしている。
この改造行為は、ドラえもんをたぬき型ロボットと定着させようとする行為に等しいだろう。その方がかわいいからという理由で。
あるいは、アライグマ型、レッサーパンダ型でもいい。
ともかく、そんな見た目を改造されたジュドーの心情の変化が、気になる展開だろう。
この時点で、最終的な展開は同じでも、そこに行きつく過程は違うのだろうと思った。
でも、回路の改造はかわいそうで、見た目の改造は良しとする、なんとも身勝手な行為が、全てを物語っていた。
ほんとこれ、球状からひよこ型への変化は、自分の意思で出来た事にすれば良かったんじゃないか?
元々ひよこ型だった。
でも今回の任務、ザンダクロスの頭脳になるためには、ひよこ型だと効率が悪い。
その球状変化スイッチを、うっかり壊されてしまった。とか。
そんなジュドーの心情の描写としての追加要素が、以下の通り。
ジュドーは歌が好き
メガトピアは、支配者階級と労働者階級に分かれている
ジュドーとリルルは労働者階級
ジュドーは、リルルに修理してもらった
メガトピアのロボットの胸に、3つの星パーツが入っている
のび太との友情?として、姿が変わったジュドーが味方の鉄人兵団に攻撃された時、のび太が助けてくれた。
えと、これだけ?
ミクロスの出番を大幅に削ったのに?
リルルに狂わされて、そのままお役御免かい?
私の好きなシーンも、改造されてるし。
地下鉄の階段で、リルルとのび太が再開するシーン。
嬉しそうにのび太君って声をかけるリルル。
鉄人兵団と合流して、鏡面世界の秘密をバラすなら、撃つ!
いいわ、撃って。
祖国メガトピアの侵攻に疑問を持ち、その思いから開放される。
でも、のび太は撃つ事が出来なかった。
いくじなし!
この台詞に込められたリルルの気持ちを考えると、凄く私の心にささる。
このシーンに、ジュドーが割りこんできやがって、台無しにされた!
なんだろ?
ミクロスの出番を削ったのに、ジュドーの心情の変化が、あまりないんだよね。
この映画の冒頭で、メガトピアでの出陣式があるけれど(リルルが先発隊として行くだけだが)、このシーン、要らないと思う。
でも、このシーンに、リルル達の汚名返上がかかってるとか、そういう、労働者階級としての使命の重さ、みたいのがあればよかったと思う。
メガトピアも、一枚岩ではない。
リルル達の裏切る環境は、すでにある。
どこぞの国も、一般国民、上級国民ってあるわけだから、メガトピアもそれで、いいと思う。
ただ、描写が足りない。
鏡面世界の秘密を喋らないリルルを、時間をかけていたぶる。
はりつけにして、処刑しようとする。
いや、どれだけ時間かけてんねん?
旧作では、両手を縛って飛んで行くだけのシーンだよ?
リルル救出までにかかったシーンは。
あと、胸にある3つの星。
これも一体、なんなのか?
記憶や思考、感情が凝析されたものっぽいが、作中で説明なし。
しずかちゃんの部屋で、星のペンダントを手にした際にでも、説明させれば良かったんじゃないの?
この星が、アムとイムの改造のキーアイテムになるんだけど、視聴者側には星の意味が分かってないんで、無駄に長いだけ。
あそこは、普通に修理してリルルが消えかかるから、感動するシーンじゃないの?
悩むシーンが入ったら、気持ちの切り替えは難しいよ。
旧作の存在。
旧作と同じ結末。
旧作とは違う流れ。
でも、旧作と同じ結末にたどり着くには、この違う流れでは難しかった。
ミクロスの出番を削ったのだから、ジュドーの心情の変化を、しっかりやって欲しかった。
あと、鏡面世界でバーベキューする流れの楽しそうな雰囲気もなかったのは、残念です。


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